助成金は、同じ対象者に対しては2つの助成金を併給できないのが基本です。しかし、キャリアアップ助成金の人材育成コース・有期実習型訓練を終了した者を正規雇用へ転換等した場合には、人材育成コースに規定する額(賃金助成及び経費助成)及び正社員化コースの有期契約社員を正規雇用へ転換した場合の1人当たり60万円の助成金をダブルで受給できます。
有期実習型訓練とは、正社員経験の少ない非正規雇用の労働者を対象にして行うOff-JTとOJTを組み合わせた職業訓練であり、実施期間は3カ月以上6カ月以下で訓練基準に適合したカリキュラムを作成する必要があります。訓練期間中は、賃金助成800円/時間、訓練時間に応じた経費助成があります。
また、通常の正社員転換ですと、転換前に6カ月の有期契約期間が必要ですが、有期実習型訓練を行うと、最短3カ月で正社員転換することもできます。
有期実習型訓練の対象者は限定的ではあり、手続きも少し手数はかかってしまいますが、正社員化コースとの併用ができることを知っておくとよいですね。