【1】雇用保険の手続きモレは
気づきにくい…
従業員を雇い入れたとき、
要件を満たせば、通常、雇用保険や
社会保険の被保険者資格取得の手続き
をとります。
それが、何らかの理由で手続きモレが
生じてしまっている場合があります。
社会保険については、
手続きを忘れてしまうと、
本人に渡すべき健康保険証が届かないので、
健康保険証が来ないことをきっかけに、
会社でも手続きモレに気づくことができます。
しかし、雇用保険については、
手続きを行えば、資格取得確認通知書が
役所から届きますが、
手続き自体を忘れてしまうと、
その後、手続きモレに気付くきっかけは、
ほぼありません。
【2】手続きがモレてしまうと
どうなる?
手続きがモレていると、
従業員が会社を辞めたときに、
最悪、いわゆる失業給付をもらえない、
というような事態になってしまいます。
失業給付は、職探しの期間の生活費に
なりますので、これが会社側のミスで
もらえないとなると、会社へ請求される
場合も考えられます。
【3】どうやったら防げる?
雇用保険の加入状況を役所へ
照会できる仕組みがありますので、
定期的に照会をかけて、
手続きモレがないか確認しておくと
よいでしょう。
私も、新たにお仕事をいただく場合には、
雇用保険と社会保険の照会を行うように
していますので、このきっかけで
手続きモレが見つかることもあります。
先日も、この照会により、入社時から
雇用保険の給与控除はされているのに、
雇用保険の被保険者として登録されて
いなかった従業員が見つかりました。
【4】もし手続きモレが見つかったら?
この場合、遡及適用の手続きをしていく
ことになります。
「被保険者資格取得届」に
遅延理由書(手続きが遅れた理由等、
所定事項の記載が必要)を添えて
入社時からの賃金台帳や出勤簿等
と一緒に 提出していきます。
また、照会により、
手続き漏れだけではなく、
会社から頂いた名前や生年月日等の
従業員情報と
登録されている情報が違っていること
が見つかることもあります。
この場合には、登録の訂正をしていく
ことになります。
もし、ご不明な点ありましたら、
お気軽にお問合せください。
小栁人事労務サポート