賞与支給を在籍者に限ることは可能?

【1】賞与の支給は義務か?
毎月の給与は、労働の対償ですので、
従業員が決められた時間働いた場合には、
決めた分の給与を支給しなければ
なりません。

しかし、賞与の支給については、
支給が法律的に義務付けられている
訳ではなく、
会社で決めることができます。

定例で支給する場合には、
就業規則に記載したり、
労働条件通知書等で通知する
必要があります。

【2】支給日在籍要件について
毎月の給与については、
算定対象期間中に働いた日があれば、
給与支給日に在籍していなくても、
働いた分については、
給与を支給しなければなりません。

対して、賞与に関しては、
支給日に在籍しない者には支給しない
こととするのは、
それが合理的根拠を有する限り、
有効とされます。

例えば、就業規則に
「賞与の支給対象者は、賞与支給日に
おいて在籍する者とする」
と規定し、この就業規則が
従業員に周知されていれば、
有効なものとなります。

賞与は算定対象期間に働いたこと
による褒賞と将来の働きに対する
期待等の趣旨も含まれている
からです。

賞与については原則として
企業の業績や従業員の勤務成績に
応じて決定され、
前期より減額となったり、
更には、不支給となっても
賃金請求権の侵害とならない
と解されます。

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