【1】健康保険の被扶養者の制度とは
健康保険の被扶養者の制度は、
被用者を対象とする医療保険制度に
特有の制度であり、国民健康保険には
このような制度はありません。
この制度により、被保険者が負担すべき
家族に係る医療費の負担軽減を図っています。
【2】どのような負担軽減になっている?
被扶養者は、健康保険料を自分で
負担する必要はありませんが、
基本的に3割負担で、診療を受けられます。
また、被保険者の健康保険料は、
ひと月の給与額によって決定され、
被扶養者の数によって、
高くなったり、低くなったり、
というようなこともありません。
【3】被扶養者の範囲は?
被扶養者となることができる者は、
次のとおりとなります。
A.生計維持関係のみ必要(別居の場合でも可)
①直系尊属、②配偶者、③子、④孫、⑤兄弟姉妹
B.生計維持関係と同一世帯が必要(別居の場合不可)
⑥被保険者の3親等内の親族
⑦事実上の婚姻関係にある配偶者の父母及び子
⑧上記⑦の配偶者の死亡後におけるその父母及び子
生計維持関係とは、
その生計の基礎が被保険者にあることをいいます。
具体的には、認定対象者の年間収入が
次の基準を満たしている場合に、
原則として生計維持関係があると判断されます。
C.同一世帯の場合
①60歳未満の場合
130万円未満かつ被保険者の年収の1/2未満
②60歳以上又は障害者の場合
180万円未満かつ被保険者の年収の1/2未満
D.同一の世帯でない場合、
①60歳未満の場合
130万円未満かつ被保険者からの援助額よりも少ない
②60歳以上又は障害者の場合
180万円未満かつ被保険者からの援助額よりも少ない
ちなみに、被扶養者の認定基準について、
H28.10.1~兄と姉について、
同居の要件が不要となっています。
該当するかも? と思われる場合には、
確認してみるとよいですね。
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