【1】中高年の採用・トラブルが、
増えている
人手不足を背景に、中高年の転職も
活発になってきています。
中小企業で50歳以降のミドル層を
中途採用する場合には、
基本的には豊富なキャリアや
汎用的なビジネススキル・ノウハウ
が期待され、即戦力としての活躍を
見込んでいるかと思われます。
しかし、その経歴から、
管理職待遇や専門職として
採用したものの、
能力不足等で思うような活躍を
しないというトラブルを聞きます。
柔軟性や意欲等は年齢と共に下がり、
プライドは高くなりますから、
新しい会社のやり方に上手く対応
できない場合もあるでしょう。
ただ、その前に、そもそも期待していた
能力に達していないという場合もあります。
【2】なぜ転職するか?
まず、頭に置きたいのは、年齢からして、
今の会社で必要とされる人材であれば、
ほぼ、転職は考えないであろうことです。
前向きの転職ではなく、
退職勧奨、閑職へ追放、職場のトラブル
や精神疾患を抱えている等
何らかの事情があることも考えられます。
【3】採用時に職歴・事情をよく確認
採用時に職歴・事情をできる範囲で、
確認することが重要です。
管理職等として本人が機能して
実績を上げているか、
(大企業では能力でなく年数や配慮で
役職が与えられることがまだあります)
職務経歴や給与額、退職の理由、
また、そのほか既往歴等については、
任意にはなりますが、
質問票を使って記述してもらうという方法
もあります。
この際には、経歴詐称や虚偽申告は、
内定取消しや懲戒の処分がありうることも
明記しておきます。
【4】試用期間は十分な期間を設定
試用期間については、
一定の地位(総務部長)や
一定の職務(専門技術職)等、
特定の地位や職務に応じた能力を
実際の業務の中で見極める期間として
十分な時間を設定しましょう。
2ヶ月弱の短い期間で能力不足を
理由に解雇した事例で、
要求された職責を果たすには
この期間内では困難であったとして、
解雇無効にした判例があります。
他方で、試用期間が長すぎると、
従業員の立場を不安定にするので、
概ね6ヶ月程度を目安にして、
具体的職務に応じ、
その能力に見極めに必要な期間で設定します。
もし、精神疾患等があった場合には、
その再発の可能性を見極める期間
としても機能します。
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