【平成29年度の助成金は大幅見直し】
平成29年度の助成金については、
結構大規模な見直しが行われています。
見直しのキーワードとしては、
教育・正社員化、女性、育児、若者、介護離職等で、
基本的には「一億総活躍社会」、「働き方改革」
の流れに沿う形での見直しになっています。
全体的には、より要件や手続きが難化しており、
制度導入や適用のみでドンと助成されるというよりは、
導入や適用をし、助成金の目的に沿った結果が出た場合に、
助成金を出す・増額するという方向に
変わってきているといえます。
新たに導入された「生産性要件」に如実に表れています。
【生産性要件とは】
今年の助成金のほとんどに「生産性要件」が
導入されています。
生産性要件を満たした場合には、
助成金が割増されるという仕組みになりました。
「生産性要件」は、会計年度における「生産性」が
3年前と比較して6%以上伸びている場合に、
要件を満たすとされています。
「生産性」は、営業利益等(所定項目あり)を
雇用保険被保険者数で割った数字で計算します。
例えば、キャリアップ助成金の正社員化コース
(有期→正規)の場合、通常は助成額57万円ですが、
生産性要件を満たすと72万円となり、
15万円が増額されます。
割増の幅が大きいものも多いので、
少し面倒ですが、計算してみることをお勧めします。
【今年、新設の助成金】
今年度、新設の助成金について、
多くの企業で活用できそうなものを3つご紹介します。
①「キャリアアップ助成金の諸手当制度共通化コース」
契約社員と正社員との共通の手当制度を新たに規定・
適用した場合に38万円(48万円※1)の助成
②「両立支援等助成金の再雇用評価処遇コース」
妊娠、出産、育児、介護を理由に退職した人を再雇用し、
6ヶ月以上経過した場合、さらに1年以上経過した場合に、
各19万円(24万円※1)の助成
③「職場意識改善助成金の勤務間インターバル制度導入コース」
勤務間インターバル(9時間以上)制度導入に係る規程や
機器の購入費用などの経費の4分の3を助成
(※1「生産性要件」を満たした場合に増額)
昨年度から、引き続きある助成金でも、
要件が変更になっているものも
多くありますので、注意しましょう。